~ジェネリック医薬品について~ 2025年5月
曇りや雨の日が多く、湿度も高くなってきました。もうすぐ梅雨の時期に入りそうですね。
今回はジェネリック医薬品(後発医薬品)について書きます。
ジェネリック医薬品とは新薬(先発医薬品)の特許期間が終了した後、同じ有効成分を同量含み、同じように体内で吸収されることが確認された上で製造販売される医薬品のことです。ジェネリック医薬品は新薬のようにゼロから研究、開発し臨床試験がなされている薬ではないため、開発費が低く抑えられている分、価格はジェネリック医薬品の方が安いです。そのため、ジェネリック医薬品は医療費を抑えるために、世界中で積極的に使用が促進されている医薬品です。
時々、患者さんにジェネリック医薬品の効果は、新薬と比較して大丈夫かと聞かれます。それについては、生物学的同等性試験が実施されています。その試験とは、ジェネリック医薬品と新薬を比較し、両者が同じように体内で吸収され、同じように血中濃度に到達し、理論的に同様の薬理作用を示すことを証明する試験を指します。ですから、効果も同等かと思います、と返答しています。
患者さんの許可を得て、新薬からジェネリック医薬品に変更した場合、実際には大半の患者さんで効果に問題なく継続されていることが多いですが、一部の患者さんからは効果が違う、低下したと言われることもあります。その場合は、薬局で薬剤師に相談して、もとの新薬に戻してもらうとよいでしょう。
昨年10月からは、医療費抑制の政策として医薬品の選定療養という新しい制度が始まっています。ジェネリック医薬品がある医薬品で、ジェネリック医薬品ではなく新薬を希望して処方、調剤してもらった場合は、お薬代の一部が保険適用外となり、支払いが高くなるという制度です。ジェネリック医薬品ではなく新薬を希望した場合は、支払いが通常より高くなるため、ご自身でお薬代の一部を保険なしで支払うことになります。これは、なるべくジェネリック医薬品を使用してください、という趣旨の制度です。高齢化社会で医療費が高騰している今の日本で、国民皆保険制度の維持とご自身のお薬代の節約のために、ジェネリック医薬品とうまく付き合っていただければと思います。
~薬局コラム~ 2025年4月
桜満開、入学式に入社式、春本番の季節になってきました。
今回は低血糖について取り上げてみたいと思います。時々、糖尿病の患者さんに、薬局の窓口で聞かれます。「低血糖って、どんな症状が出るの?」、、、お答えしていきます。低血糖は血糖値で70mg/dL未満になった状態を言います。この状態になってくれば、低血糖の症状が出てくる場合があるのですが、症状のキーワードは、はひふへほで覚えてください。
「は」は腹が減る、「ひ」は冷や汗、「ふ」は手足のふるえ、「へ」は変にドキドキ(動悸)、「ほ」は放置で昏睡。「ほ」は、よほど血糖値が低くならなければ、起こらない症状なので、過度におそれる必要はないかと思います。
次に、この低血糖ですが、原因の大半は糖尿病の薬物治療で起こる副作用の場合が多いようです。ですが、最近の糖尿病の薬は、低血糖を起こしにくい薬が多く登場しており、以前に比べると低血糖のリスクは下がってきています。
ですが、低血糖が危惧される薬が主に2種類あります。それはインスリンの注射とSU薬と呼ばれる飲み薬です。この2種類のお薬は他の糖尿病の薬に比べて、低血糖を起こすリスクが高いので注意が必要です。
ではどのような場合に、低血糖を起こしやすいのでしょうか?それは、食事が摂れないときや食事量が少ないとき、また運動量が多いときや、多量の飲酒をした場合等が挙げられます。このような場合は、通常より血糖値が低くなり、また糖尿病の薬はいつもと変わらず摂取しているため、より血糖値が下がってしまって、低血糖になってしまうという理屈です。
最後に低血糖の症状が出たと思ったときは、すみやかにブドウ糖10g、砂糖20g、コーラやファンタなどの甘い清涼飲料水、チョコレート、飴等を摂取しましょう。ブドウ糖は薬局の窓口で、貰えるかと思います。10~15分くらいで回復してきます。治らないようなら、再度摂取して様子を見ましょう。それでも回復しないときは、早めに受診や救急車を呼んでください。そして定期受診の際に、どのような場合に低血糖が起こったかを必ず医師に報告してください。薬の中止や減量、変更等を考量してくれます。
正しく低血糖を理解し、低血糖をおそれ過ぎず治療に取り組みましょう。頑張ってください!!
花粉症シーズン到来ですね!
2025年3月
こんにちは、薬剤師の細川です。
「花粉症の本格的なシーズン、本当に憂鬱ですね。私もくしゃみと鼻水が止まらず、毎日ティッシュが手放せません。今回は、そんなつらい花粉症の症状を和らげる3つのアイテムをご紹介します。」